2026年 01月13日

無期転換時に、契約条件を変更したいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は無期転換ルールの原則をはじめ、無期転換時に労働条件は変更できるのかについて解説します。
無期転換ルールとは、有期労働契約が同一の使用者との間で通算5年を超えて更新された場合は、有期契約労働者(契約社員やアルバイトなどの名称を問わず、雇用期間が定められた労働者)の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されることを言います。

原則として、有期労働契約から期間の定めのない無期労働契約へ転換する際には、期間以外は従前の労働契約を引き継ぐこととなります。(労働契約法第18条1項)
しかしながら、労働協約、就業規則、個別の労働契約に「別段の定め」がある場合には契約内容の変更が可能です。(労働契約法第18条1項)例えば、個別の労働契約で「無期転換権を行使し、期間の定めのない労働者となった場合には、電話対応業務をさせる場合がある。」などです。
【原則】
有期労働契約→期間以外の労働条件を引き継いだ無期労働契約
無期転換前との違いは契約期間のみです。シフト制のアルバイトだった場合は、シフト制がそのまま引き継がれます。
【例外】
有期労働契約→期間以外の労働条件も変更した無期労働契約
無期転換前の契約に「別段の定め」があれば、契約条件を変更することも可能です。
Q1 期間の定めなく雇用するのであれば、フルタイムで働いて現場を熟知してほしいと思っています。無期転換後はフルタイムとなることを条件とした労働契約は可能ですか?
前提として、無期転換申し込み権が発生する更新のタイミングごとに無期転換後の労働条件の明示が必要です。原則、契約するか否かは自由ですが、労働者が自由な意志に基づいて労働契約に合意したか否かが争点となります。特にフルタイムに変更となる場合、不利益変更の可能性があるので注意が必要です。
Q2 最近、スキルの足りない有期契約社員が増えてきました。スキル不足の有期契約社員に無期転換権を行使されたら困るので、「実務テストに合格すること」を有期労働契約更新の条件として設定してもいいですか?
まず、労働契約締結の際に、期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項に「実務テストがある旨」の記載をしていることが必要です。新規に労働契約を締結する場合「実務テストがある旨」を記載していれば問題ありません。更新時に更新条件を変更する場合には、労働者が自由な意志に基づき合意をすれば変更可能です。ただし、雇止めを目的として、誰も合格できないような実務テストを実施することはできません。
Q3 勤務態度の芳しくない、仕事の成果が出ていない有期契約社員がいます。有期労働契約の更新時に更新上限を追加することは可能ですか?
前提として、労働契約締結の際に、期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間又は有期労働契約の更新回数に上限の定めがある場合には当該上限を含む。 )の記載が必要です。契約の更新時に更新上限を追加設定をするということであれば、労働者の自由な意志に基づいた合意により可能です。
労働関係法令を根拠に、判断軸やトラブル時の対応方法をアドバイスします。
![]()
採 用
□ 採用選考時の留意点
□ 採用内定者フォロー
□ 労働条件の決定方法
□ 労働条件の明示内容
□ 雇用契約の締結
![]()
配置・育成
□ 勤怠管理の方法
□ 管理職の指導問題
□ 配転など人事発令
□ 昇給・昇格・降格
□ 懲戒処分の方法と流れ
![]()
退 職
□ 従業員からの退職希望
□ 会社からの退職の要請
□ 競業避止義務の有効性
□ トラブルにならない解雇
![]()
企業内規定の整備
□ 就業規則・諸規定の整備
□ 規則等の法規制対応診断
![]()
組織再編の支援
□ IPO準備のための労務監査
□ 人事制度・労働条件の統一
□ 労働条件不利益変更の解決
![]()
労務監査
□ 労働関係法令違反の調査
□ 労務状況改善・定期監査
従業員の採用から退職まで、日々の人事労務管理上の悩みや問題点から、人材育成や評価、人員配置等の人事管理の方法や課題、起こってしまった労働トラブルの対応方法など、人に関わる事柄について多岐に渡り相談できるのが、「社労士の労働相談」です。
従業員の勤怠管理や給与計算、社会保険や安全衛生等、日々の労務管理業務に加えて、人材育成や評価、人員配置等の人事管理業務を行うにあたり、判断に迷う時、トラブルに繋がってしまった時、法的根拠を基にしたアドバイスができるのが、労働関係法令の専門家である社労士になります。
「どんな相談ができるのか、詳しく知りたい」「費用はどれくらいか知りたい」など、気になる方は、「ご相談フォーム」より、お気軽にお問合せください。

「人・組織のコンサルティング会社」
社会保険労務士法人アイプラス
3つの人事コンサルティングサービスを軸として、人事労務に関する課題の解決をサポートしている会社です。
ご相談フォーム
社会保険労務士法人アイプラス
東京都目黒区中目黒3-6-30 豊国スカイビル6F